TopicsJADA News Letter
全国自動ドア協会の現況 (2020年度上半期を終えて)
2020年11月26日
1自動ドアの需要動向
2020年度上半期の自動ドア生産台数の実績と通期見込み台数
- 国内向台数 上半期実績 59千台(前年度比 89.8%)、通期 127千台/年 見込み
- 海外向台数 上半期実績 6千台(前年度比 86.0%)、通期 11千台/年 見込み
- 総生産台数 上半期実績 65千台(前年度比 89.4%)、通期 138千台/年 見込み
2020年度生産台数見通しを中心とした業界情勢
2020年度年間生産台数見通しは5月に予想した台数に比べ、国内向けは前年割れの127千台(前年度比92.7%)、海外向けは3期連続減の11千台(前年度比91.7%)、総生産台数は138千台(前年度比92.6%)といたしました。国内市場向けは、東京オリンピック需要の一巡に加え、新型コロナウイルス感染拡大に終息がみられず、景気不透明感による投資抑制の影響が大きいことから前年割れを見込んでいます。また、海外市場でも、主要都市部のロックダウンにより需要が大きく落ち込んでいます。
2006年度から2019年度までの生産台数推移 (単位:千台/年)
年度 | 総生産 | 伸率% | 国内向け | 伸率% | 輸出 | 伸率% | |
2006(H18) | 163 | 101.9% | 142 | 101.4% | 21 | 105.0% | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2007(H19) | 162 | 99.4% | 139 | 97.9% | 23 | 109.5% | |
2008(H20) | 139 | 85.8% | 122 | 87.8% | 17 | 73.9% | |
2009(H21) | 128 | 92.1% | 107 | 87.7% | 21 | 123.5% | |
2010(H22) | 132 | 103.1% | 113 | 105.6% | 19 | 95.0% | |
2011(H23) | 137 | 103.8% | 120 | 106.2% | 17 | 89.5% | |
2012(H24) | 139 | 101.5% | 121 | 100.8% | 18 | 105.9% | |
2013(H25) | 144 | 103.6% | 127 | 105.0% | 17 | 94.4% | |
2014(H26) | 143 | 99.3% | 127 | 100.0% | 16 | 94.1% | |
2015(H27) | 145 | 101.4% | 127 | 100.0% | 18 | 112.5% | |
2016(H28) | 148 | 102.1% | 129 | 101.6% | 19 | 105.6% | |
2017(H29) | 154 | 104.1% | 134 | 103.9% | 20 | 105.3% | |
2018(H30) | 149 | 96.8% | 134 | 100.0% | 15 | 75.0% | |
2019(R01) | 149 | 100.0% | 137 | 102.0% | 12 | 80.0% | |
2020 | 5月予想 | 149 | 100.0% | 137 | 100.0% | 12 | 100.0% |
10月見込 | 138 | 92.6% | 127 | 92.7% | 11 | 91.7% |
予想:年度初めの予想値
見込:半期経過後の見直し値
2自動ドア施工技能士の現状
厚生労働省認定国家資格「自動ドア施工技能士」の2019年度技能検定では、271名が受検し193名が合格という結果になり、自動ドア施工技能士の全国累計数は 1級 3,718名、 2級 3,735名、合計 7,453名となりました。本年度の検定に臨む受験者の総数は303名となり、検定の結果は来年の春に発表されます。
自動ドア施工技能検定受験者数と合格者数
年度 | 1級技能士 | 2級技能士 | 合計 |
2019年度受験 申請者 | 128人 | 143人 | 271人 |
---|---|---|---|
2020年度検定 合格者 | 92人 | 101人 | 193人 |
2020年度受験 申請者 | 136人 | 167人 | 303人 |
自動ドアの設置現場でその品質と性能をしっかりと仕上げることのできる技能者は、その技能を駆使して、自動ドアの安全性向上、快適性能の維持に貢献、施主・建物管理者の皆様の満足度を高め、自動ドアを利用する通行者の皆様の信頼を頂くうえで大変重要な役割を担っています。
3技術基準等の改訂活動
JIS A 1551「自動ドア開閉装置の試験方法」の改正について、JIS原案作成委員会、分科会で原案改正の審議を重ね、2020年9月にJIS原案成果物を日本規格協会に提出しました。今後、日本産業調査会(JISC)での審議を経て制定となる見込みです。また、2017年3月に制定されたJIS A 4722「歩行者用自動ドアセット-安全性-」について、産業標準化法に従い、5年目の見直しに向けた調査をおこない、改正に向けて作業部会を立ち上げました。
4消費者庁への協力について
消費者庁安全調査委員会からの自動ドア事故調査協力依頼に対し、自動ドアに関する包括的な説明を踏まえ、当協会でおこなっている事故情報・分析をもとに協力をおこないました。
5自動回転ドアの現況
2019年10月から2020年9月末までの1年間に新規に設置された回転ドアの数量調査を実施しましたが、調査期間内に新規設置(更新)された回転ドアは小型3台でした。まだまだ需要が見込めない状況が続いています。
6その他
実務知識研修会開催
毎年秋に開催している企画委員会主催「実務知識研修会」は新型コロナウイルス感染拡大防止を踏まえ、参加者の安全を最優先するため、今年度は中止となりました。