TopicsJADA News Letter
全国自動ドア協会の現況 (2021年度上半期を終えて)
2021年11月29日
1自動ドアの需要動向
2021年度上半期の自動ドア生産台数の実績と通期見込み台数
- 国内向台数 上半期実績 61千台(前年度比 102.1%)、通期 132千台/年 見込み
- 海外向台数 上半期実績 5千台(前年度比 86.4%)、通期 9千台/年 見込み
- 総生産台数 上半期実績 66千台(前年度比 100.7%)、通期 141千台/年 見込み
2021年度生産台数見通しを中心とした業界情勢
2021年度年間生産台数見通しは5月に予想した台数と同じく、国内向けは132千台(前年度比102.3%)、海外向けは9千台(前年度比81.8%)、総生産台数は141千台(前年度比100.7%)といたしました。国内市場向けは、取替需要に若干復調のきざしが見えるものの、新型コロナウイルス禍に伴う景気不透明感による投資抑制、大型物件が少ない端境期にあることなどにより微増と見込んでいます。一方、海外市場では需要回復の予兆がみえず、4期連続減と大きく落ち込んでいます。
(表-1) 2007年度から2020年度までの生産台数推移 (単位:千台/年)
年度 | 総生産 | 前年比% | 国内向け | 前年比% | 輸出 | 前年比% | |
2007(H19) | 162 | 99.4% | 139 | 97.9% | 23 | 109.5% | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2008(H20) | 139 | 85.8% | 122 | 87.8% | 17 | 73.9% | |
2009(H21) | 128 | 92.1% | 107 | 87.7% | 21 | 123.5% | |
2010(H22) | 132 | 103.1% | 113 | 105.6% | 19 | 90.5% | |
2011(H23) | 137 | 103.8% | 120 | 106.2% | 17 | 89.5% | |
2012(H24) | 139 | 101.5% | 121 | 100.8% | 18 | 105.9% | |
2013(H25) | 144 | 103.6% | 127 | 105.0% | 17 | 94.4% | |
2014(H26) | 143 | 99.3% | 127 | 100.0% | 16 | 94.1% | |
2015(H27) | 145 | 101.4% | 127 | 100.0% | 18 | 112.5% | |
2016(H28) | 148 | 102.1% | 129 | 101.6% | 19 | 105.6% | |
2017(H29) | 154 | 104.1% | 134 | 103.9% | 20 | 105.3% | |
2018(H30) | 149 | 96.8% | 134 | 100.0% | 15 | 75.0% | |
2019(R01) | 149 | 100.0% | 137 | 102.2% | 12 | 80.0% | |
2020(R02) | 140 | 94.0% | 129 | 94.2% | 11 | 91.7% | |
2021(R03) | 05月予想 | 141 | 100.7% | 132 | 102.3 % | 9 | 81.8% |
10月見込 | 141 | 100.7% | 132 | 102.3 % | 9 | 81.8% |
予想: 年度初めの予想値
見込: 半期経過後の見直し値
2自動ドア施工技能士の現状
厚生労働省認定国家資格「自動ドア施工技能士」の2020年度技能検定では、252名が受検し189名が合格という結果になり、自動ドア施工技能士の全国累計数は 1級 3,800名、 2級 3,842名、合計 7,642名となりました。本年度の検定に臨む受験者の総数は269名となり、検定の結果は来年の春に発表されます。
(表-2) 自動ドア施工技能検定受験者数と合格者数
年度 | 1級技能士 | 2級技能士 | 合計 |
2020年度受検 申請者 | 136人 | 167人 | 303人 (注:コロナ感染拡大により51 名が受検自粛) |
---|---|---|---|
2020年度検定 合格者 | 82人 | 107人 | 189人 |
2021年度受検 申請者 | 135人 | 134人 | 269人 |
自動ドアの設置現場でその品質と性能をしっかりと仕上げることのできる技能者は、その技能を駆使して、自動ドアの安全性向上、快適性能の維持に貢献、施主・建物管理者の皆様の満足度を高め、自動ドアを利用する通行者の皆様の信頼を頂くうえで大変重要な役割を担っています。
3技術基準等の改定活動
「公共建築工事(改修工事/木造工事)標準仕様書(建築工事編)」(平成31 年版)の改定について、改定一次案・二次案に対する内容確認および意見提出を行いました。また、「建築保全業務共通仕様書」(平成30 年版)等の改定に係る調査について、改定意見(第一次案)を建築保全センターに提出しました。2017年3月に制定されたJIS A 4722「歩行者用自動ドアセット-安全性」の原案改正について、4 月より原案作成委員会本委員会、分科会が開催され、主要課題について審議が行われています。
4自動ドアの安全に関する取り組み
消費者安全調査委員会の自動ドアによる事故に関する報告書の意見に対して、経済産業省、および消費者庁へJADA としての安全対策の方針説明をおこないました。また、自動ドアの安全規格であるJIS A 4722「歩行者用自動ドアセット-安全性」の原案改正に対応して、運用マニュアル(安全編)、JIS 準拠安全ガイドブックの改訂作業に着手しました。
5自動回転ドアの現況
2020年10月から2021年9月末までの1年間に新規に設置された回転ドアの数量調査を実施しましたが、調査期間内に新規(更新)設置された回転ドアは大型3台でした。
まだまだ需要が見込めない状況が続いています。
2004年以降調査を継続してきました「大型自動回転ドアの運行状況調査」を実施し、その結果として、調査対象の469台中、使用中は174台(20台減)、回転休止〔スライド式自動ドアとして使用〕は18台(変わらず)、使用停止は30台(2台増)、撤去済みは247台(18台増)となり、この2年間で更に多くの回転ドアが使用停止、撤去されました。
6その他
実務知識研修会開催
毎年秋に開催している企画委員会主催「実務知識研修会」は新型コロナウイルス感染拡大防止を踏まえ、参加者の安全を最優先するため、今年度も中止となりました。